日曜日, 4月 10, 2005

Ten Views-Juan Manuel Castro Prieto

Ten Views-Juan Manuel Castro Prieto


"Julia Chambi. Cuzco", 1994

Juan Manuel Castro Prieto(ファン・マヌエル・カストロ・プリエト、1958年、マドリード生まれ)

彼の写真の完成度の高さは、神がかり的でもあり、そして美の純度もまた最高度と言える。内奥に潜む景色と人への造形美を究極にまで具現した写真がJuan Manuel Castro Prietoの写真である。

上の写真を見てほしい。バランスの取れた左右の壁、前面に拡がる道、奥に真っ白に放射する光、そして上を眺め佇む少年、構図を形成する素材たちが、一糸乱れず、整然として並んでいる。それは、「予定調和的」と表現できるのかもしれないが、しかし、美しい。


"Extranos”,2004
この写真もまた、配置、構図、モノクロームの色使いと、文句の付け所のない世界を構築している。コンポジション(Composition)(構成)という言葉があるが、つまり、人間が創造できる美を究極にまで実現させた形が彼の写真にはある。しかし、微妙なブレを残すあたり、この写真の白馬の茫とした姿に、写真家の柔らかさや、クールになりきれない思い、いわゆる「人間味」のようなものを見出してしまうのだ。それがまた、いい。



"El Popular. Iquitos", 1999
床屋のベンチで背筋よく座り、高く摘まんで新聞を読む男、どこか抜けた感じがするのだが、鏡、椅子、男といった構成がきっちりしているから、抜けた男の姿が、何か意味合いがあるような気がして、それがまた可笑しい。



"Carretera del Utcumbamba", 1997
ふと、藤原新也氏の写真を思い浮かべてしまうような幻想的、かつ夢想的な写真だ。この道は彼岸への道か此岸への道か。現実と夢の狭間を疾走している。藤原新也氏といえば、以前何かのトークショーで「最近『コンポジション』というやり方があるが、私はそうことはしない。」という語り口で、即物性や偶発性を重要視する旨の発言をされていた。「偶然と構成」、これらは芸術家を悩ます大きな命題のようだ。

Juan Manuel Castro Prietoの写真もまた、東京都写真美術館にて4月24日(日)まで展示中です。

以下に彼の公式ページからのバイオグラフィーの翻訳を載せます。

Juan Manuel Castro Prieto

マドリードに生まれる。Alcala de Henares 大学で経済を学ぶが、若い頃から、写真の現像関係の仕事に就き, Cristina Garcia Rodero Chema Mados Albrtyo Garlicia Alixの作品を託されていた。

一方でCastro Prieto 自身も作品もスペイン各地で開かれた写真のコンペに出展し、1986年にはグラナダ(Diputaci?n Provincial)で、また1992年にはヴァレンシア(Premio Hoffman)で表彰されている。

これらの経験を踏まえて彼は写真に関した講座をいくつか教えてきた。また今までにスペイン各地やペルーで個人展を開いたほか、スペイン、アメリカ、東京やパリを中心に各地で共同写真展に参加している。

彼の作品はColecci?n Posada dl Potro,Colecci?n Cuallad?, Reus のInstituto Municipal de Arte Contemporaneo などのコレクションに加えられたほか、個人のコレクターたちにも親しまれている。

Castro Prieto はこれまでに

El Nacimiento de Un Barco(1993-1994年、船の誕生)

El Rio Tajo(1997年、タホ川)

Suburbia, tierra de nadie(1986年より、郊外:誰のものでもない土地)

などのプロジェクトを請け負い、また

Fot?grafos madrile?os. Colecci?n Cajamadrid (1998年、マドリードの写真家達)

 El Per? de Mario Vargas Llosa(1995年 ペルー)

 Fotograf?a Espa?ola: Un paseo por los 90 (1995年、90年代のスペイン写真)、

"el nacimiento de un barco"  Astilleros Espa?oles (1994年、船の誕生)、

Latinoam?rica, Miradas al interior "(1992年 ラテンアメリカの内側) 

"Open Spain-Espa?a Abierta " (1991年、開かれたスペイン) 

などの出版に関わってきた。 現在は自身のプロジェクト

" Per?, Viaje al sol " (ペルー、南への旅) 

に着手している。 

*()内の題は全て仮の訳である


彼のポートフォリオは次の出版物に載せられている。
1997- Revista Matador. Volumen C
1998- Revista Foto. Mayo
1994- Diorama
1993- Revista Visual
1992- Revista Nueva Imagen. Pamplona
1991- La Fotograf?a
1985- Aqu? Imagen


アトリエの住所:
Juan Manuel Castro Prieto
C/ Concepci?n Arenal n? 3- 1? Dcha.
28004- Madrid
Tlf. 91 5221605

*訳 寺井暁子